今回は、電動キックボードと原付スクーターを様々な観点から比較してみます。
徐々にではありますが、電動キックボードに関する記事を見るようになっており、日本でも電動キックボードのブームが始まるのかな?となんとなく感じております。
多くの人はまだ電動キックボードの事をよくわかっておらず、情報収集をされているレベルかと思います。そこで今回は、日常生活で使用されている足の代名詞である原付スクーターと電動キックボードを色々な観点から比較していきたいと思います。
比較対象は?
今回扱う電動キックボードと原付スクーターを紹介します。
1.2019 Xiaomi Electric Scooter Pro/M365
シェア電動キックボードにも使われているメジャーどころな電動キックボードになります。主な特徴は以下の通りです。
非常に高速かつ長距離のバッテリ寿命
300Wモーターはeスクーターを最高速度25km/hとなります。 特定の条件下で最大走行距離が474kmの45Wh大容量バッテリー。1回の充電で最大45kmの距離を移動可能です。
2.リード100
現在も管理者が愛用しているかなり古い型の原付スクーターになります。排気量も100CCの原付2種スクーターで、街乗りには十分すぎる性能です。
こんな古い原付スクーターと比較されても・・・と考える人がいると予想されますので、爆発的人気のあるPCXの情報もおいておきます。
比較ポイントは?
町乗り用と使い道が似ているこちらの2つを以下の観点から比較してみました。
1.重さ
カタログスペック上からそれぞれの重さデータを抽出してみました。
原付スクーター
99kg
電動キックボード
14.2kg
原付スクーターは約100㎏とポータブルと言えない重さに対して、電動キックボードはダンベル並みの重さとなっております。そのため、女性一人でも簡単に自宅に持ち帰ったり、移動先で使用するために車に搭載することが可能です。
ただ、「長所は短所、短所は長所」という言葉が示すように、外出先で駐車をした場合にはあまり軽さに簡単に盗難にあう可能性が高いです。頑丈なU字ロックなどのセキュリティ強化が必須となるでしょう。
もし、100均で売っているような安いワイヤータイプでロックしたものを使用してしまうと、動画内のような結果になりますのでご注意ください。間違いなく盗む方が悪いのですが、家の前に名前入りの金塊なんて置きませんよね?皆さんも必ず自衛されてください。
2.サイズ
カタログスペック上からそれぞれのサイズデータを抽出してみました。
原付スクーター
全長・全高・全幅 179.5cm × 106cm × 68.0cm
電動キックボード
全長・全高・全幅 108.0cm × 46.0cm × 49.0cm
原付スクーターは全長が2m近くあり、ある程度駐車スペースがないと厳しいです。また、自宅内に保管しようとしても、玄関から入らないでしょう。
その一方で、原付スクーターサイズの半分以下のスペースしかとらず、小型自転車を置くような感じになります。そのため、駐輪スペースがないマンションに住んでいる方やすでに大型バイクを所持していてほかのバイクを置けない人も簡単に自宅の玄関内や車内に設置することが可能です。
また外出先の店舗などに駐輪スペースがなく、駐車禁止を切られるかどうか不安になりながらも買い物をする場合もありますが、このサイズであれば店内、もしくはお店の敷地エリアに置かせてもらうことが可能かもしれません。個人的な意見ですが、私が通う美容室はビルのテナントの一角に位置しており、駐輪スペースがありません。しかし、「電動キックボードであれば店内に置いてもらっていいですよ」と許可をいただいております。
3.速度
カタログスペック上からそれぞれの出力データを抽出してみました。
原付スクーター
最高出力 9.3ps(6.8kw)/6750rpm
最高速度 100㎞/h
電動キックボード
最高出力 0.6kw
最高速度 40㎞/h
原付スクーターの方が圧倒的に速度は出ます。比較になりません。ただ、家付近の買い物、通勤するためだけの街乗り用と割り切れば、十分な速度と言えます。
電動キックボードのモーターの仕組みがわからない人向けに以下の記事を紹介しておきます。
次に現在国が定めている電動バイクの出力区分分けのデータを紹介します。なぜ以下のような区分になったのかよくわかりませんが、とりあえず作成してみた?ぐらいのレベルなのでしょうか?
4.走行可能距離
カタログスペック上からそれぞれの走行可能距離を算出してみました。
原付スクーター
323.25km
※燃料消費率 43.1 km/L ( 60 km/h走行時) 燃料タンク容量 7.5リットルをベースに算出
電動キックボード
45.00km
原付スクーターの方が圧倒的に走行できます。比較になりません。
5.エネルギーの補給
両者のエネルギーリチャージをチャージ手段とチャージにかかる時間比較してみました。
原付スクーター
チャージ手段:ガソリンスタンドで給油するだけ。
チャージ時間:5分以内
チャージ料金:1050円(ガソリン140円/Lで算出)
電動キックボード
チャージ手段:コンセントと接続している充電器の先を差し込むだけ
チャージ時間:8.5時間程度
チャージ料金:13円(電気27円/kwで算出)
原付スクーターの方が圧倒的に利便性は良いです。比較になりません。特にチャージにかかる時間が全然違うので、電動キックボードは利用頻度が高い人、ツーリング・長距離移動の人には全く向いていません。
ただ、将来バッテリー毎の交換する簡易的な仕組みができるのであれば、時間差は埋まると思います。
6.駆動性
乗り手でないとわからない初動における駆動性について比較してみました。
原付スクーター
冬のような寒い季節になると、エンジンがかかりにくくなる。FI車はわかりません。
キャブレターやエアクリーナー、スパークプラグなどの消耗品劣化によって、エンジンがかからない場合いが発生する
電動キックボード
電動のため、日本であれば気温による影響は受けない。
ガソリン駆動ではないので、消耗品パーツの交換箇所が少ない。(キャブレター、エアクリーナー、スパークプラグなどがない)
7.公共駐車スペース
民間、公共駐車スペースについて比較してみました。
原付スクーター
バイク乗りが全滅していったように、止めるスペースがほとんどありません。車用駐車スペースに止めようとお願いしても、断られた経験があります。
主な原因としましては、エンジンの危険性、騒音、大きさが関係しているでしょう。
電動キックボード
公共施設、民間施設に依存する部分がありますが、自転車と同様の扱いとして駐車可能な場合もあります。
最後に
いくつかの観点から比較をしてみましたが、電動キックボードの使用範囲は10キロ圏内の移動には非常に向いている気がします。
車体も軽くスペースをとらず、簡単に車に積むことができるので旅行先で移動可能など、原付にはない魅力が電動キックボードにはあります。
すでに町乗り用スクーターに乗っている方で毎日10キロ以内の移動しかしない人には非常にあっている気がします。免許所持で保険加入済みでしょうから、簡単に乗り出し可能です。現在、わざわざ駅の往復、学校の通勤にだけ別途自転車を使っている方は、近い将来電動キックボード通勤、通学に変わっていくでしょう。
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